■外出するときは喜んで本を携行しよう |
モニターは出張が多い。
また、待ち時間も多い。
そんな時に、本を読んでいる人は多い。
読書というのは、最初のうちはヒマつぶしで本を読んでいるだけであっても、そのうち習慣化する。
電車や飛行機の中、外来受けつけ、医局の前、どこでも読書可能だ。
出張の時は、つねに本を持ち歩く「クセ」をつけよう。
手持ち無沙汰で意味も無く携帯電話をいじっているのなら、その手を本に持ち替えてみよう。
そうすることで、人生が何倍も豊かになることは間違いない。
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■読書に集中できる場所を確保する |
図書館やお気に入りの「喫茶店」などで、腰を据えて本を読む、という手もある。
また、気楽に読めるならば、ベッドの上で寝転がって読む、という手もある。
僕は通勤時間のうち、電車に揺られているのが1時間くらいある。
往復で2時間。
1週間で10時間。
1ヶ月で40時間。
かなりまとまった時間を読書にあてられる。
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■「数冊を同時に読む」頭のいい方法 |
読書のクセをつける一番の方法は「思いついたら」その場で読む、といことだ。
電車の中、机の上、リビングのテーブルの上、ベッドのサイドテーブル、トイレ、バスルーム・・・・など等。
そこかしこに適した本を常備しておこう。
ビジネス書は机の上、娯楽小説はベッドのわきに。
本には、待ち時間などの細切れのスキマ時間で読める類のものと、読むための環境を整えて集中しなければ読めない本もある。
それらのタイプを見極めて、適したところに配置する。
スキマ時間で良いものは、電車の中や治験責任医師を待っている間、通勤電車の中、など。
じっくり読むものは、机の上、あるいはあえて、図書館に行って読む、など。
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■「寝る前」には、どんな本がいいか |
今、現在、僕のベッドサイドには次の本が10冊ぐらい積んである。
・宮部みゆき、などのサスペンス
・ホーキング博士、などの科学モノ ⇒楽天 ⇒アマゾン
・「大人気ない」などの自己啓発書 ⇒楽天 ⇒アマゾン
・「アカギ」「沈黙の艦隊」などのコミック ⇒楽天 ⇒アマゾン
その時の気分で読み分けている。
入眠のための儀式、睡眠剤代わり、ナイトキャップ代わり、です。
眠るときに、1日のアレコレをひきずっていると眠れない、という人は、ベッドの上ではエンターテイメントに徹して、楽しめる小説を選ぶといい。
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■「積ん読」はよいか悪いか(是か非か) |
家のあちこちに本を置き、思いたった時に読書する環境が整うと、知らず知らずのうちに、買ったかれど、読んでいない、いわゆる「積ん読」(つんどく)がたまる。
こんなことをがっかりする必要はない。
「積ん読」になっている本をよく見よう。
積まれた本というのは、1冊の本を読んでいるうちに、それに関連する別の本も読みたくなって買っていた本たちではないだろうか。
これは悪いことではなく、気になる本が手元にある、いつでも読める、というただ、それだけの状態なのだ。
「読みたい!」と思った時に、それが手元にある、ということが重要だ。
それに、最近の本は品質が高く100年たっても腐らないので、安心して「積んで」おけばいい。
ちなみに、それが「旬」のものもある。それはその時が過ぎるとつまらなくなるので、とりあえず、斜め読みでもいいので、読んでおく。
たとえば、今なら「ツイッター」関係だし、数年前ならブログ関係、グーグル関係、アフィリエイト関係などだ。
流行っているものには、とりあえず自分も乗ってみて、そして本を買う。
僕は何事も「本から入る」人なので、今が旬の本がたくさんあり、さっさと読むようにしている。
逆に、たとえば「夏目漱石全集」などは、老後の楽しみとしてあえて、残しておく、という手もある。(僕は持っていないけれど。)
とにかく「目の前に」ある、「視野に飛び込む」状態の本は、気がついた時に読んでいくものだ。
本が身近にあることの効用はとても大きいと思う。
さらに、最近では多くのネット本屋さんがあるので、「品切れ」だったら、別のネットブックショップを探せばよい。
街中を本屋を探して歩き回る必要がないのが助かります。
それに、「雑誌購読専門書店」 「日経の専門書」 「中古本、古本に強い書店」や「復刊」だけを扱う本屋、あるいはレンタル電子本など、インターネット時代ならではの、本屋の活用方法がある。賢く、使おう!
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■読書の質が断然高まる「能動的読書」とは |
読書の醍醐味は、なんといっても、未知の世界の発見と感動である。
「面白い」を感動まで高めて、より深く自分のものにしてこそ、読書の醍醐味が味わえる、つまり、読書の質が高まる、ということだ。
読書に「目的」を持つことが重要です。
目的の無い読書では、「ああ、面白かった」という受身で終わってしまい、感動や知的生産に結びつけることができない。
「目的を持って本を読む」ことは、どういうことなのか?
それは「何故、なのか」「本当にそうなのか」という問いかけと目的を持って本を読むということである。
「なるほど」と思う瞬間が、読書の醍醐味だ。
「なるほど」と納得するためには「何故」という問いを持たなければならない。
同じ「治験」の本を読むのでも、「なぜ、GCPが必要なのか」を知りたいという目的を持って読むのと、ただ漠然と読んでも、得るものは大きく違ってくる。
さらに、質の高い読書習慣を身につけるうえで手助けとなるのが、「考えながら読む」ということである。
そもそも読書は受動的な行為ではなく、能動的な知的創造行為だからだ。
本をたくさん読めば、知識や情報を残すことができるが、それを自分のものとして活かすことができるかどうかは、本を読みながら考えているかどうかが問題となる。
読書で重要なことは、自分の頭で考えながら、読むこと。
考えない読書では意味がない。 |
■読んだ本で、確実に「成果」を出すには? |
どんな内容でも、「自分のこと」として読む!
自分ではできなかったことも、他人の体験を本で読むことによって、「擬似体験」することができるのも、読書の醍醐味である。
ビジネス書の場合、感情移入というのは難しいですが、実はビジネス書であっても、著者の成功体験を読者は追体験できる。
ビジネス書には世界的な経営者や成功者のノウハウが詰まっている。
血のにじむような努力をした人の試行錯誤の軌跡が、数時間で理解できるよう、本の中には情報が整理されているから、実に安価で割安なのだ。
例えば、ビル・ゲイツの「ビル・ゲイツ未来を語る 」とか「思考スピードの経営―デジタル経営教本 」という本が、古本なら1円で買える。
これが、もし、本が無かったら、直接、ビル・ゲイツにアポイントをとり、英語でインタビューするとかしないと不可能だ。
そんなこと、現実的に無理である。
同じようにナポレオン・ヒルの「成功哲学―あなたを変える素晴らしい知恵の数々 」など、彼の数十年の成果がぎゅっと濃縮されていて、千円ちょっとで「知識」と「ノウハウ」を買うことができる。
だから、本を読んで他人の体験を擬似体験することはとても大きな成果だ。
ビジネス書を読んで、擬似体験するということは、小説の場合とは少し違う。
成功ノウハウの中に我が身を置いてみる、つまり他人事ではなく、我が事としてとらえることだ。
「インテリジェンス読書術 年3000冊読破する私の方法 」の著者・中島孝志は、年間3000冊を読破する速読の達人だが、どんな本を読むにしても、具体的に何かの成果に結ぶつけなければ、いくら速く大量に読んだところで、何の役にも立たないと彼も言っている。
役立たせるためには、他人事ではなく、我が事として取り組むようにして読むことが大事だ。
本に書かれていることから何かを得ようとするなら、「自分事」として読むこと、これがポイントになる。
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